知らないと損!個人事業主が経費にできるものは?

個人事業主の経費。どこからどこまで経費にできるのか、そもそも経費の種類にはどんなものがあるのか、イマイチよくわからないですよね。とはいえ経費を知らないと損をすることも!個人事業主になるなら経費のことはしっかり理解しておきましょう。本記事では個人事業主が経費にできるものやサラリーマンとの違いについて、詳しく解説いたします。

個人事業主が経費にできるもの

経費といってもその区分は様々です。実際どこからどこまでが経費にできるのか、わかりにくい部分も多いですよね。個人事業主が経費にできる18項目とその具体的な内容を見ていきましょう。

1.租税公課

租税公課は、国や地方税等の「租税」、国や地方公共団体からの会費や交付金などの「公課」を合わせた勘定科目のことをいいます。

例えば所得税、印紙税、自動車税、事業税などが租税公課です。

一方で租税と公課に当てはまっていても、租税公課の対象外となるものもあります。

  • 法人税、法人住民税/会計上で税引前利益から支払われるもの
  • 延滞税、課徴金、反則金/違反に対して支払われるもの
  • 源泉所得税/確定申告時に調整対象となるもの

これらは課税公課にはなりませんので注意しましょう。

2.水道光熱費

水道光熱費は、個人事業主が事業をする上で発生する電気代、ガス代、水道代などが対象となります。

例えば飲食店を経営している場合、お店で使われる電気やガス代金を水道光熱費として経費に計上できるものです。

個人事業主の中には、自宅で仕事をしている人も多いですよね。実は自宅を仕事場にしている場合でも、一部を水道光熱費として経費にできます。

一部というのは自宅のなかで仕事場としているスペースの占有率、1日や1ヶ月の労働時間の割合を計算する使用率などで決められます。プライベートで仕様している部分は水道光熱費として計上できないため、作業場の占有率や使用率を明確に示すことが必要です。

3.荷造運賃

荷造運賃とは、商品を販売する場合の梱包や発送などにかかる経費のことです。運送会社に支払う送料などを荷造運賃として経費計上できます。

4.通信費

事業において使用するインターネット代・電話代・郵送料金も、通信費の勘定科目で経費にできます。

こちらも水道光熱費同様、自宅兼作業場にしている場合は事業で仕様した部分のみを経費として扱えます。

5.旅費交通費

旅費交通費は、仕事で勤務地以外の場所へ向かった場合に発生した電車代やタクシー代といった交通費、宿泊代などが当てはまります。

6.接待交際費

接待交際費は、取引先や仕入れ先との接待で必要となる経費のことです。例えば接待外食やお茶代の他、お歳暮やお中元などの贈与品でも経費に計上できます。

7.広告宣伝費

広告宣伝費とは、名前の通り商品や事業の広告にあたって発生したお金に対する勘定科目です。ホームページの作成やリスティング広告の作成などでかかった費用も、広告宣伝費として扱えます。

8.損害保険料

損害保険料は、物に対してかける保険を指します。

例えば事業場や倉庫の火災保険、事業用自動車の自動車保険など、事業を行う際に発生する損害の保険料を処理するための勘定科目です。

9.修繕費

修繕費は、資産の原状回復や維持管理の際にかかる費用をいいます。

事業場のリフォーム、壊れたパソコンの修理など、建物や機械の資産に対して発生する修繕費は経費になります。

10.消耗品費

消耗品費は、名前の通り消耗品にかかった費用のことです。

厳密な定義が決められていないため雑費との違いがわかりにくいですが、10万円(青色申告の場合は30万円)未満または、耐用年数が1年未満のものであれば消耗品として計上して良いでしょう。

11.減価償却費

減価償却費は、車やパソコンなど少し高いものを購入した場合、年に一度ではなく分割して計上していくものになります。

例えば300万円の車を購入した場合、一度で経費にするのではなく毎年50万円ずつというように、少しずつ経費にするルールが減価償却です。

12.福利厚生費

福利厚生費は従業員に対して、給与以外に福利向上のために支払われるお金のことです。一人の個人事業主の場合は、福利厚生費は計上できません。

13.給料賃金

給料賃金は従業員に支払う給与や手当のことです。福利厚生費同様、一人の個人事業主の場合は関係ない勘定科目です。

14.外注工賃

請負契約や委託契約といった、外注で発生したお金は外注工賃の勘定項目で経費にできます。例えばホームページの作成や、清掃会社に掃除を依頼した場合などが当てはまります。

15.利子割引料

利子割引料とは、事業用として借入した際に発生した利息や手形の割引料です。銀行融資、消費者金融、自動車ローンなどが利子割引料として経費計上できます。

16.地代家賃

時代家賃は事業で使用する事務所や店舗の家賃、管理費、共益費、土地の賃借料、駐車場代などの勘定科目です。

自宅を作業場にしている場合、全てを経費として計上できるわけではありません。水道光熱費や通信費同様、事業で使用している一部のみを時代家賃として経費計上できます。

17.貸倒金

貸倒金とは売掛金、貸付金、未収入金などが取引先の倒産、経営悪化などで回収できなくなった場合の損害金額のことをいいます。

18.雑費

少額でどの勘定科目にも当てはまらないものは、雑費として経費計上します。例えばごみ処理代やクリーニング代などが、雑費に当てはまります。

個人事業主とサラリーマンの違い

個人事業主が年間収益・事業所得が400万円だった場合と、サラリーマンの年収が400万円だった場合、実は手取りで貰える金額に大きな差はないんです。

個人事業主は確定申告で控除される額や経費を申告するのに対して、サラリーマンは収入に応じた一定額が給与所得控除として経費とみなされます。

同じように400万円稼いだ場合、

個人事業主:400万円-(住民税・所得税約41万円+社会保険約44万円)=315万円

サラリーマン:400万円‐(住民税・所得税約26万円+社会保険約57.6万円)=316.4万円

あくまで一例ですが、このように手取り収入ではほとんど差がありません。

収入面が不安で独立を躊躇する人も多いかもしれません。しかしながら実際は手取り額に大きな差がない上に、自分自身に決定権があり自由に働ける個人事業主は、メリットが多いと言えるのではないでしょうか。

個人事業主になる前にお金のことについて知りましょう

知らずに損をすることがないよう、個人事業主になるなら経費についてしっかり知っておきましょう。色々な手続きがあり面倒臭そうに感じるかもしれませんが、一度覚えてしまえば案外簡単なものです。個人事業主になるか悩んでいる人や、経費について詳しく知りたい人は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしていただければと思います。

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