グラフィックデザイナーは稼げる?グラフィックデザイナーが独立・稼ぐ方法 

広告や商品パッケージ、企業のロゴなど、視覚的に情報伝達するためのデザインを行う職業であるグラフィックデザイナー。

在宅ワークやリモートワークが進む中で、グラフィックデザイナーは特に現在注目の職業の1つです。というのもグラフィックデザイナーは、基本的にパソコンやタブレットがあれば仕事ができるので場所にとらわれず、働ける職業だからです。

またデザイン会社や制作会社に勤めている方やデザインスキルのある方であれば本業に加えて、比較的容易に副収入を得やすくおすすめの稼ぎ方と言えます。

普段街で目にする看板や、書店の本、商品のパッケージなど、グラフィックデザイナーの手がけるデザインの幅は多岐に渡ります。つまりそれに伴いグラフィックデザイナーの活躍の場も豊富です。

ここでは具体的にグラフィックデザイナーとは、どういった職業なのか、またグラフィックデザイナーとして独立し稼ぐ方法についてを詳しくご紹介していきます。

将来的にグラフィックデザイナーとして活躍したい方や、グラフィックデザインで収入を得たいと考えている方は参考にしてください。

グラフィックデザイナーとは?その種類

一括りにグラフィックデザイナーと言っても、手がける制作物のジャンルや働き方はさまざま。一般的に写真やイラスト、文字を同一画面にレイアウトし広告物などを制作、視覚的に情報伝達するためのデザインをグラフィックデザインといいます。

ただしグラフィックデザインは、企業やその人によって認識に誤差があるのも実情。そのため受発注やヒアリングの際には認識に食い違いが起きないように注意が必要です。またグラフィックデザインは、主に以下の4種類に分類できます。

・雑誌や書籍をメインとする「エディトリアルデザイン」

・商品パッケージをメインとする「パッケージデザイン」

・企業のブランディングに関わるデザインをメインとする「CIデザイン」

・webサイトのビジュアルを作る「webデザイン」

これらのようなさまざまなジャンルのデザインを一人のデザイナーが手がけることもあります。しかし特定の分野に特化したデザイナーやデザイン会社が存在するので、それらが対応するケースが一般的です。

また街で目にする看板やポスター、広告などの不特定多数の人の目に触れるものから、企業の社内報や業界向けの広報誌などの一部のターゲットに向けたものまで制作物の規模もさまざま。そのため、同じグラフィックデザイナーでも十人十色の職業です。よって自分の色を出しやすい職業でもあると言えます。

さらに十人十色ということは、得意なジャンルのデザインを突き詰めていけば比較的グラフィックデザイナーとして収入を得ることも難しくないと言えます。むしろあるジャンルに特化していることによって、自身のブランディングに繋がり受注・収入が増加します。

グラフィックデザイナーの仕事内容とは?

ご紹介したように、グラフィックデザイナーの仕事内容は幅広く、それぞれに特徴があります。デザイナーと聞いて絵を描くことを想像する方もいるかもしれませんが、現在多くの場合はパソコンのアプリケーションを使用して写真やイラストと文字をレイアウトして各媒体向けにアウトプットする作業がメインになります。

また、単にパソコンの前でデザイン作業するだけでなく、クライアントとの打ち合わせから資料探し、カンプ用画像合成、撮影立会い、レタッチ指示、時には企画立案や撮影のロケハンまで、携わる案件によって業務内容は多岐に渡ります。

一般的にはグラフィックデザイナーをアートディレクターもしくはクリエイティブディレクターが統括する場合が多く、ディレクターの指示に沿って制作を進めることが多いです。

しかし案件によってはグラフィックデザイナーがディレクターのような役割をすることもあり、そういった場合はコピーライター、フォトクラファー、イラストレーターへの発注もグラフィックデザイナーの仕事になることがあります。

よって、ただパソコンに向かってデザイン作業をするだけではなく、コミュニケーション能力、調整能力なども必要なスキルとなってきます。

特に独立して収入を得る場合には、基本的に自分で営業や制作が必要なので、コミュニケーション能力は重要です。逆に言えばコミュニケーション能力が高いほど、比較的受注しやすく、稼ぎやすいとも言えます。

グラフィックデザイナーになるには?資格は必要?

グラフィックデザイナーになるには資格などは特にありません。「Illustrator」「Photoshop」「InDesign」といったDTP編集ソフトの使用スキルがあれば、学校に通わずともデザインを形にすることはできます。ですが、美術系の大学や専門学校、職業訓練校に通ってデザイン会社に就職する流れが一般的でしょう。

美術系の学校では、DTP編集ソフトの使用スキルはもちろん、デザインの知識やデザイン業界についての知識が学べ、学校によってはイラストや写真、コピーライティングの授業もあります。

独学でグラフィックデザイナーを志すよりは、学校に通って技術と知識を得てから志した方が、その後の仕事選択の時に幅広い選択肢が得られます。

また、未経験でも一から編集ソフトの使用スキルを教えてくれるというデザイン会社もあるので、そういった会社で実務をこなしながらスキルを習得する方法もあります。

ただし、グラフィックデザイナーになるためには資格が必要ないように、成果物で判断されることが一般的です。そのため、実際に独学でデザインを学び活躍する方も比較的多く、本業に加え独学で学んだスキルで副業として収入を得ている方も多いのが実情です。

さらにグラフィックデザイナーという概念はさまざまで極端に言えば、名乗ってしまえば誰でもグラフィックデザイナーです。独学でもソフトの使用スキルを習得し、仕事を発注してくれるクライアントがさえあればデザインの仕事は成立します。他業種で働きながら副業としてデザインの仕事をするなどの、柔軟な働き方ができる職業と言えます。

グラフィックデザイナーで独立する方法

デザイン会社でグラフィックデザイナーとして働いていくと、独立という選択肢も生まれてきます。最初からフリーでデザイナーになる場合もありますが、会社で働くか独立するかは、それぞれの適性や手がけたい仕事によります。

独立すること自体は、クライアントさえいれば難しいことではありません。極論、最低限PCとインターネット環境さえあれば、どこでもデザイン作業はできます。仕入れなども無く、一人で完結できる案件もあるので、身軽に事業が始められる職種です。こういった背景があり、副業や在宅ワークが注目を集める現在、グラフィックデザイナーは特におすすめの職業と言えるのです。

しかし、一番重要なのはコンスタントに依頼をくれるクライアントを獲得することです。接点もなく、何も実績のないフリーのデザイナーに仕事を依頼するというのは、クライアントにとってはかなりの博打です。

大抵は、代理店経由でデザイン会社に依頼したり、過去の実績を見て依頼するクライアントが多いでしょう。なので、デザイン会社で実績を作り、クライアントとの関係性を作って独立するといった流れが一般的です。

近ごろではデザイン会社に所属せず、クラウドソーシングを利用して仕事を獲得し、実績を積んで新たなクライアント獲得に繋げるデザイナーも多くいます。ただ、クラウドソーシングの案件はスポット案件が多いので、直接の継続的なクライアント獲得には結びつきにくいです。

逆にスポットで副収入を得たい場合には、グラフィックデザイナーはスキル次第で稼ぎやすく、おすすめの副業になります。一方でグラフィックデザイナーをでの収入をメインとして独立する際には、長期的な視点で案件の獲得が鍵となります。

グラフィックデザイナーが稼ぐ方法

グラフィックデザイナーの収入は、会社の規模や学歴、地域によっても大きく変わってきます。

大手の広告制作会社や広告代理店のデザイナーであれば年収1000万円を越えるケースもありますし、逆に何十年いても収入がそれほど上がらない中小企業規模のデザイン会社もあります。また、独立した途端に収入が大きく上がるケースもあります。

「グラフィックデザインで稼ぐ」ことを目的としている場合、まずは企業で稼ぐのか、フリーで稼ぐのか、見通しを立てることが重要です。

企業で稼ごうとする場合、やはり大手の広告制作会社か広告代理店など、なるべく大きな規模の会社に入社することが重要です。そういった大手企業は新卒では主に美大卒以上が採用条件のことが多く、学校選択から将来の収入に関わってきます。

もちろん、学歴関係なくデザイナーとしてスキルを身に付け実績を積めば大手企業に中途入社することもできますし、大きな案件に携わることもできますので、自身の経験や実績との兼ね合いが重要です。

一方でフリーで稼ごうとする場合、先ほどご紹介したように、コンスタントに依頼をくれるクライアントを持つことが重要になってきます。また、いくつかのクライアントを抱え、案件の大小があった方が安全です。大きい案件だけの受注だと、請求が何ヶ月も先になり、運転資金が足りなくなるというケースもあるからです。

リーのデザイナーの場合、「資料代」「消耗備品」等でほとんどの物が経費に出来るので、他の業種に比べ節税効果も期待できるので、結果的に収入を上げやすい点も特徴です。

例として、フリーのデザイナーが、1本あたり制作時間10時間のDVDパッケージデザインを1本7万円で月に10本受注したとすると、年間売上8,400,000円です。毎月の経費は10万円として年間で120万円控除します。青色申告で申告した場合、納税額は2,062,000円で利益は5,138,000円です。あくまでも例ですが、場合によってはフリーの方が時間に余裕を持ちつつ、稼げるというケースもあるかもしれません。

まとめ

グラフィックデザイナーはスキルを習得し、必要なプロセスを踏めば、誰でもいつでも志すことができる職業です。また、ジャンルや働き方も十人十色なので、変化を求められる現代のワークスタイルに適応しやすい職業であると言えます。

さらにリモートワークや在宅ワーク、副業、副収入といった現代のキーワードに即した働き方とも言えるでしょう。実績やスキルを次第で高収入も期待できるので、働き方の選択肢の一つとしておすすめの職業です。