実は身近に使っているツールの中にも副業として活用できるものがあります。それがLINEスタンプです。若年層を中心に現在LINEは、コミュニケーションツールとしては欠かせない存在。スマートフォンをユーザーであれば、使っていない人はいないと言っても過言ではないほど、私たちの生活に浸透しています。
副業というと身構えてしまう方であっても、LINEのプラットフォームを活用して副業に挑戦できるので、初心者にもおすすめの副業の1つです。今回はLINEスタンプ販売によるネット副業についてご紹介していきます。副業をこれから始めたい方やLINEユーザーは参考にしてみてください。
販売する前に知っておきたい!LINEスタンプについて
LINEユーザーであれば、日常的にLINEの機能として使っているLINEスタンプ。
まずはLINEスタンプを販売して稼ぐのであれば知っておきたい、LINEスタンプについて、ご紹介していきます。
LINEスタンプとは?
LINEスタンプとは誰もが使えるLINEの機能であり、正式名称は「LINEクリエイターズスタンプ」といいます。スタンプには無料でダウンロードできるものと、課金して購入する有料のものがあります。
無料のスタンプはデフォルトのLINEキャラクターのものや、企業とのコラボスタンプなど。そしてより多くのスタンプを活用したい方は、有料のものを購入しています。コミュニケーションを楽しくするために、目的やテーマに合わせてさまざまなLINEスタンプが売買されています。
個人でも作成できるLINEスタンプ
LINEスタンプは誰もが独自のスタンプを作成して販売でき、そのプラットフォームは「LINE Creators Market」と呼ばれています。その中でもスタンプは公式ウェブストアの「LINE STORE」とLINE内の「スタンプショップ」にて販売されます。
一見デザイナーやイラストレーターのような特定の人しか販売できないと思われるかもしれません。しかし有料のスタンプは一般の方が作成して販売している割合が大きく、中にはLINEスタンプから人気が出て、イラストレーターとして活躍し始める人もいるほどです。またデザインができなくても代わりにスタンプを作成してくれるサービスもあるので、誰もがスタンプを売れるシステムになっています。
イラストを描くことが得意な人だけでなく、こんなスタンプがあったらいいなと構想している人など、誰でもオリジナル商品として販売できる点が、他のコミュニケーションサービスにはない、LINEならではの特徴です。
LINEスタンプの市場
販売をするにあたり、気になるのはその市場規模という方も多いかもしれません。2019年5月にLINE社より発表されたデータによると、前年の2018年より164億円増の694億円の市場となっています。
LINE Creators Marketが開始されてから5年。LINEスタンプの市場は拡大し続け、その成長は今後も続くと見込まれています。
報酬の仕組み
LINEスタンプによるクリエイターの報酬は、販売金額の35%です。残りはApp Storeの手数料として30%、LINEへの手数料として35%が差し引かれます。スタンプの販売額自体が高くなく、基本的には120〜250円ほど。そのため今は月の平均売り上げが数百円というのが実態です。
個人クリエイターはどれくらい稼いでる?
中には一定の収入を得ている個人クリエイターもいます。売上上位10名のクリエイターの平均販売額の累計は、なんと7億7,357万円。中には販売開始から3ヶ月で1,000万円の売上を出したクリエイターもいます。このように上位層になればかなりの額が稼げますが、その道のりは簡単ではありません。
その背景としてLINEスタンプのブームが落ち着いたことに加え、誰もがスタンプを作成できるようになったことで、飽和状態になりつつあることが挙げられます。手軽に作れるようになりクリエイターの数は増えたが、購入の需要が減ったので今から稼ぐのは難しいといえるでしょう。しかし趣味を生かして作成できる点やお小遣い程度の収入を得たい場合には最適です。もちろん上位層のように大金を稼ぐのも夢ではありません。
LINEスタンプ販売で稼ぐための4つの方法
それでも市場規模の拡大見込みもあり、LINEスタンプで稼ぐことの可能性は0ではありません。ここではLINEスタンプ販売で稼ぐための4つの方法について、ご紹介していきます。
①シリーズ化で人気を狙う
シリーズ化で人気を狙うことが、1つ目の方法です。ユーザーは気に入ったスタンプをシリーズ単位で購入する傾向があり、そのため1つのテーマでシリーズ化する方が、ユーザーから購入されやすいといえます。
LINEスタンプはランキング上位に入ると人気が出やすいといわれているため、まずは上位を目指して、達成できた場合にシリーズ化をしましょう。上位へランクインするのはなかなか難しいですが、人気スタンプの傾向を掴み、購入されやすいスタンプを作成することがポイントです。
②競合の少ないカテゴリで作成・販売
競合の少ないカテゴリで作成・販売することが、2つ目の方法です。ショップの中でLINEスタンプはカテゴリ分けされており、中にはそこから購入するスタンプを探すユーザーも少なくありません。
人気ジャンルはもちろん競争率も高く、販売してもすぐに人気スタンプに埋もれてしまい購入以前にユーザーの目につかない可能性が高いでしょう。そのため登録数の少ないカテゴリでスタンプを作成して販売することで、ユーザーに見つけてもらえる可能性を高めるのも1つの手です。
③ペルソナやテーマを明確にする
ペルソナやテーマを明確にすることが、3つ目の方法です。稼ぐためにはマーケティング視点でペルソナやテーマを明確にして、スタンプを作成することが重要です。
どんな人に買ってもらいたいか、どのようなシーンで使って欲しいか、という視点からスタンプを作成することが大切です。またペルソナやテーマが明確であれば、人気が出た時に企業からコラボの依頼がくる可能性も高まるでしょう。そういった意味でもLINEスタンプは大きな可能性を秘めていると言えます。
④日本以外のマーケットも視野に入れる
日本以外のマーケットも視野に入れることが、4つ目の方法です。実はLINEアプリのシェアランキングは以下のようなデータになっています。
1位:台湾
2位:タイ
3位:インドネシア
4位:日本
5位:アメリカ
日本が1位でないのを意外と感じる方も多いかもしれません。日本よりもLINEのニーズが高い国があるということは、LINEスタンプの需要も日本より高いといえます。つまり稼ぐためには、上位3カ国への販売を視野に入れることはマストでしょう。
ダイレクトにその国の言葉入りのスタンプを作成したり、共通で使えるように言語なしのスタンプに特化してみるのも1つの手ですね。
LINEスタンプを作成する際の注意点
LINEスタンプを作成する際に、事前に押さえておくべき注意点があります。スムーズに販売し、収益化していくためにも確認しましょう。
「LINE CREATORS STUDIO」は収益化できない
これまでスタンプ作成で使われていた、申請から販売まで一括でできるサービス「LINE CREATORS STUDIO」ですが、2019年よりルールが変わり、分配金が受け取れなくなりました。つまり収益化できないということです。
その代わりに利用できるサービスが「スタンプファクトリー」。日本人デザイナーが対応してくれるので作成のオーダーがしやすく、日本語・中国語・英語でのスタンプ作成に対応。LINEシェア上位国であるタイとインドネシアの第二公用語は英語、台湾は中国語なので、日本以外に販売するスタンプも作成できます。
またLINE社のスタンプ審査通過保証もついており、リジェクトされても修正して通過するまで対応してもらえる点も嬉しいポイントです。
審査が厳しいため審査基準をきちんと把握する
LINEスタンプ販売のための審査は意外にも厳しく、修正が続いてしまうとなかなか販売に至れません。自由に好きなスタンプを作成できますが、審査基準を把握しておかないと後から修正にかなり苦労してしまう羽目になるので注意しましょう。
さらに審査基準を守らずにリジェクトされてしまうと、再申請後の許可も下りにくくなってしまうため、可能であれば一度で通過するのが理想的です。
審査基準やリジェクトの対象になり得る内容はLINE CREATORS MARKETのサイト内に詳しく記載があるため、作成前や作成後にしっかりと確認してから審査に出すと安心ですね。
▼スタンプ申請ガイドライン▼
https://creator.line.me/ja/review_guideline/
まとめ
今回はネット副業としてのLINEスタンプ販売についてご紹介しました。販売単価が低くクリエイターの競争率も高まっているので、副業として稼げるレベルになるのはなかなか難しいでしょう。
しかし市場規模の拡大見込みがあるように、稼げる可能性は0ではありません。上位クリエイターにランクインできるよう、マーケティング視点を持ってスタンプを作成することが重要といえます。
今回ご紹介した稼ぐための方法や、注意点を参考にLINEスタンプ販売を始めてみてはいかがでしょうか。